冠動脈石灰化スコア
動脈硬化のリスク(糖尿病、高血圧、高脂血症、喫煙、心疾患の家族歴)がある方は、心筋梗塞や狭心症などの心疾患リスクが高くなります。
冠動脈石灰化スコアは、CT検査で冠動脈(心臓に酸素や栄養を送る血管)の石灰化を数値化し、心筋梗塞や狭心症などの心疾患リスクを調べる検査の一つです。冠動脈の石灰化は動脈硬化のひとつの指標として知られており、冠動脈石灰化の存在とその量は、動脈硬化による動脈の狭窄と直接的な関係はありませんが、心疾患のリスクとは関係があるとされております。
スコアが高い程、今後10年以内に心筋梗塞などの心疾患による突然死を発症しやすくなると考えられており、日本人ではスコアが65を超えると心疾患リスクが高くなると言われております。冠動脈石灰化は改善することがないため、無症状の段階から冠動脈の石灰化を早期発見しておくことが重要です。冠動脈の石灰化が指摘された場合には進展予防の為にも生活習慣の改善に努めることが必要となります。
※冠動脈ステントを挿入されている方は、石灰化との鑑別ができず、スコアは高値となります。
冠動脈ステントを挿入されている方は、心筋梗塞のリスクが高いため、石灰化スコアの数値に関わらずかかりつけ医のもと経過観察してください。
冠動脈石灰化スコアの見方
0
異常ありません。
心疾患のリスクが0ではありませんので、動脈硬化のリスク(糖尿病、高血圧、高脂血症、喫煙、心疾患の家族歴)がある方は生活習慣の改善に留意が必要です。
0.01 ~ 64.99
軽度リスクです。
スコアが65未満の方は、現状冠動脈の病気を合併している可能性は低いと考えられます。しかし心疾患のリスクが0ではありませんので、動脈硬化のリスク(糖尿病、高血圧、高脂血症、喫煙、心疾患の家族歴)がある方は、動脈硬化の進展予防の為にも生活習慣の改善に努めましょう。
65.00 ~ 399.99
中等度リスクです。
欧米人では冠動脈石灰化スコアが、ある程度高値(>100)であれば、冠動脈に狭窄がある確率が高く、さらに将来の死亡率が高いというデータが多くあります。
スコアが65以上の方は、動脈硬化の進展予防につなげることが必要になりますが、特に胸痛などの症状がある場合は早急に循環器科の受診をお勧めいたします。
400.00 ~
高度リスクです。
動脈硬化が強く、心疾患を起こす危険性が高いと考えられます。症状の有無にかかわらず循環器科の受診をお勧めいたします。
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