腎臓でよく見られる所見
腎萎縮
- CT
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- 超音波
一般的に腎臓の大きさが両側ともに8cm未満の時に、腎萎縮と記載されます。糖尿病の場合を除いて、慢性腎不全になると一般的に腎臓は萎縮して小さくなっていきます。
腎盂拡張
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様々な原因で尿の流れが妨げられ、腎臓の中に尿がたまった状態です。軽度の場合は特に心配いりません。中等度から高度の場合は、結石や腫瘍が原因となっていることがあるため、精密検査が必要です。
腎血管筋脂肪腫
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腎臓に発生する最も頻度の高い良性腫瘍です。腫瘍組織は血管・筋・脂肪から構成されます。基本的には経過観察でよいのですが、腫瘍が大きい場合は出血の危険性もあり、外科的手術の適応となることがあります。
腎結石
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腎臓にできた結石です。10mm以下の結石は自然排石も期待できますので、十分な水分摂取などを心がけて様子を見てください。10㎜以上の結石は、定期的な(6~12か月毎)経過観察を行ってください。結石が、尿路に嵌頓して(詰まって)水腎症をきたす場合や、腎盂全体に結石ができるサンゴ状結石などはESWL(体外衝撃波結石破砕術)などの治療が必要となることがあります。腰痛や腹痛などの症状がある場合には、速やかに内科もしくは泌尿器科を受診してください。
小さな石灰化、結石は超音波やMRIでは描出されない場合があります。
腎腫瘍
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腎臓の腫瘍には良性腫瘍から悪性腫瘍まで色々な腫瘍があります。良性か悪性かの鑑別のため、造影CTで精密検査を受けてください。
腎腫瘤
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腫瘍の可能性の低い結節像を腎臓に認めます。初めて指摘された場合は良性か悪性かの鑑別のために、造影CTで精密検査を受けてください。
腎石灰化
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腎実質に、カルシウムが沈着した状態です。炎症性など様々な原因で石灰化がみられます。そのほとんどは良性所見であり、放置しても差し支えありません。
小さな石灰化、結石は超音波やMRIでは描出されない場合があります。
腎嚢胞
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液体が貯留した袋状の病変です。単発あるいは多発し、加齢とともに発生頻度が増加します。良性病変で、通常放置してもよいです。嚢胞が大きく、周辺臓器への圧迫症状や破裂の危険性がある場合や、水腎症をきたす場合(傍腎盂嚢胞)などは治療(外科的手術など)の適応となることがあります。
腎嚢胞性腫瘍
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腎嚢胞の壁や隔壁が厚くなったり、内部に充実成分を認める場合には腎嚢胞性腫瘍と記載されます。悪性病変の可能性がありますので、造影CT等で精密検査を受けてください。
腎嚢胞性腫瘤
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腎嚢胞の内部に、隔壁(しきり)や石灰化を伴う場合には、腎嚢胞性腫瘤と記載しています。嚢胞の壁や隔壁が薄い場合には心配なく、定期的な経過観察を受けていただければ十分です。
腎の変形
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腎臓は左右に各1個ありますが、先天的に左右で大きさが違ったり、左右がつながっている(馬蹄腎)場合などがあります。特に心配はありません。
腎腫大
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腎臓の大きさが、両側ともに12cm以上の時に、腎腫大と記載しています。糖尿病による腎症では、初期に腫大し慢性腎不全になっても萎縮しないことが特徴です。急性の腎不全や悪性病変で両側腎が腫大することがあり、初めて指摘された場合は精密検査が必要です。
水腎症
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腎盂拡張が中等度から高度の場合、水腎症と記載されます。超音波検査で結石や腫瘍が見えなくても、それらが水腎症の原因となっていることがあるため、MRウログラフィ(MRI検査)などで精密検査が必要です。
多発性嚢胞腎
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腎嚢胞が多発した状態です。先天性と後天性があります。長期透析患者や末期の腎不全患者で高頻度に両側性、多発性の嚢胞がみられます。腎細胞癌の発生率が極めて高い(正常の10倍以上)ことが知られています。腎機能のチェックと定期的な経過観察が必要です。嚢胞内に充実成分(白い塊)を認める時は、出血や腎細胞癌の発生を疑います。
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